2022年10月26日、芸能プロダクション「スリーファイブプロモーション」社長の大橋剛容疑者と、別の映像制作会社代表の土屋健瑠容疑者が逮捕されました。
逮捕容疑は、2022年5月21日、面接に訪れた女子専門学生に架空のオーディションに合格したと嘘をついて、レッスン契約の勧誘をした、特定商取引法違反です。
若い女性を狙う悪質な犯罪を起こした「スリーファイブプロモーション」とはどんな会社なのでしょうか?
徹底調査していきます。
「スリーファイブプロモーション」社長の顔画像、Facebookを調査
逮捕された、「スリーファイブプロモーション」社長、大橋剛容疑者の素性やSNSを調べてみました。
ニュースで報じられた、大橋剛容疑者の顔画像とプロフィールは以下の通りです。
- 名前:大橋剛
- 年齢:57歳
- 住所:愛知県南知多町
- 職業:芸能プロダクション社長
続いて、SNSを調査してみました。
「大橋剛」で検索したところ、かなりの量のアカウントがヒットしました。
芸能プロダクションの社長なので、会社名など出したりしていないか調べてみましたが、それらしいアカウントは見つかりませんでした。
インスタグラムやツイッターでも特定にはいたりませんでした。
また、共犯の土屋健瑠容疑者のSNSも調べてみましたが、こちらもそれらしいアカウントは見つけられませんでした。
引き続き調査したいと思います。
「スリーファイブプロモーション」、レッスン詐欺事件の概要!
今回、スリーファイブプロモーションが起こした事件は一体どういったものだったのでしょうか?
事件の概要を見ていきます。
発表によると、2人は今年5月21日、名古屋市中区の事務所で、歌唱のアルバイトの面接に訪れた女子専門学生(19)に架空の映画出演を打診した上、出演のためのオーディションに合格したかのように装い、演技レッスンの契約を勧誘するなどした疑い。
2022年の5月21日、19歳の女子専門学生がアルバイトの面接を受けにスリーファイブプロモーションを訪れます。
ちなみに求人サイトに以下の様なページがありました。
上の画像は求人サイトにあった、スリーファイブプロモーションが映画のエキストラの募集をかけているページです。
他にも、現在は削除されていますが、仮歌のアルバイト募集もしていたみたいです。
仮歌のバイトとはアーティストに渡すデモ音源に声を入れるバイトだそうです。
今回の事件の女性は歌唱のアルバイトの求人を見て来たと言っているそうなので、この仮歌のバイトをやるつもりで来たのでしょう。
ただ、実際来てみると架空の映画の出演を打診され、その映画のオーディションに合格したと言ってきたようです。
さらに未経験者はレッスンが必要だと言って、レッスンの契約の勧誘をされました。
女性は最初、「家族に相談したい」と契約を断っていましたが、「19歳は成人だ。相談せず一人で決めろ」などと言って、2時間以上も契約を迫ったそうです。
結局、女性は契約を結んでしまい、レッスンの受講料として10万円を支払ってしまいました。
その後、事件が発覚、2022年10月26日にスリーファイブプロモーションの社長大橋剛容疑者と共犯の別会社代表の土屋健瑠容疑者が逮捕されました。
スリーファイブプロモーションとはどんな会社?所在地は名古屋市の繁華街、栄!
今回の詐欺事件を起こした、スリーファイブプロモーションはどんな会社なのか、調べてみました。
スリーファイブプロモーションは、前述したように求人サイトにはページを出しているようでしたが、独自のホームページは持っていないようです。
普通の芸能プロダクションだったら、所属タレントなどの写真が載っているホームページがあるものです。
この時点でかなり怪しい臭いがしますね。
公式のホームページがないので、求人サイトを見てみます。
このサイトの情報を見ると、所在地は愛知県名古屋市の栄ですね。
名古屋駅からも近い、かなりの繁華街に会社があったようです。
スリーファイブプロモーションが入っていたビルの画像です。
10階建てのビルの9階に事務所があったようです。
このビルに呼び出して、ニセの面接を行っていたんですね。
求人サイトには以下の文章もありました。
弊社は、【芸能プロダクション・モデルプロダクションの経営や、芸能タレント・音楽家・養成並びにマネージメント】を行なっております・:*+. 私たちは、みなさんの芸能活動に対する夢や、興味を最大限にサポートさせていただくことで、夢への第一歩のお手伝いをさせていただいております˚✧₊
私からすると、かなり怪しい文言がズラズラと並んでいるように見えますが、若くて芸能界に夢を持っている人からすると、魅力的な文面に映ったのかもしれません。
さらに、求人サイトには、採用担当者・坂本真という名前がありましたが、以下の様な報道もされています。
警察によりますと、2人は求人サイトで映画のエキストラのアルバイトと見せかけ、偽名を使って面接を行うなどして、若者を中心に30万円ほどの演技指導のレッスンに誘っていたとみられます。
偽名を使って面接していたとのことで、この「坂本真」という名前は、大橋剛容疑者の偽名だったのでしょう。
その他、「スリーファイブプロモーション」で検索をかけても、所属タレントの情報や、関連したテレビ番組、映画等の情報は一切出てきませんでした。
つまり、芸能プロダクションを謳ってはいますが、有名なタレントを輩出してるわけでもなく、テレビや映画にも一切関わっていない、かなり怪しい会社だということが分かりました。
スリーファイブプロモーション、余罪多数あり!1100人から2億円の売り上げ!?
警察はスリーファイブプロモーションに余罪があるとみて、調べを進めています。
ニュースでは同様の被害にあった20代の女性にインタビューしています。
その女性によると、上記の求人サイトにあったような、映画のエキストラのバイトに応募したとのことです。
その結果、今回の事件と同じ様に、映画のオーディションの話を持ち掛けられ、演技のレッスン名目で40万を支払ったそうです。
その後、オーディションに合格したと伝えられたが、映画の撮影は一向に始まらず、「コロナの影響で、今は動けない」と言われていたとのことです。
コロナを言い訳に使って詐欺がバレないようにするなんて、何ともいやらしい手口ですね。
結局、その後も何もないまま女性は事務所を退社したとのことです。
その他にも似たような手口で、詐欺を働いていたようで、ニュースには以下の様な情報もありました。
2人は2018年以降、全国11府県の10~60歳代の男女約1100人から約2億円を売り上げていたとみられる。
多数の女性らが演技レッスンの契約を結んだが、女性らは受講しても実際に映画に出演することはなかったという。
スリーファイブプロモーションは2018年以降、約1100人から約2億円を巻き上げていたとのことです。
こんなに多くの人が被害にあっているのも驚きですし、60代の人までも被害にあっているというのは驚きを通り越して呆れてしまいます。
他にも余罪がないか、警察の捜査の進展を待ちたいと思います。
スリーファイブプロモーション対しての口コミや世間の声
スリーファイブプロモーションに対しての、口コミや世間の声はどういったものがあるのでしょう?
口コミに関しては、求人サイト等を見るしかないのですが、すでに契約が切れているものがほとんどで、口コミを見つけることができませんでした。
ただ、過去のYahoo知恵袋にスリーファイブプロモーションの口コミに関する質問があったので、見てみましょう。
この質問を投稿した方も、今回の事件を同じ手口にあったみたいで、不安になりYahoo知恵袋で相談したようです。
さらにこう書かれていました。
口コミを見てるとレッスン料をとられたりするなど詐欺まがいなことが書いてあったりするので不安になり 辞退したいのですがすぐ取り消しにできるのでしょうか?
質問者によると、この質問がされた2021年11月にはスリーファイブプロモーションに対して、「詐欺まがいの事をしている」という口コミがあったようです。
2021年の時点で、一部ではスリーファイブプロモーションが悪質なレッスン詐欺を行っていることが認知されていたようですね。
この投稿から1年以上も経ってからの逮捕というのが非常に残念です。
その他に、今回の事件に対する意見も紹介します。
オーディションに合格したが撮影が始まらない、レッスン料を払う。冷静に考えたら詐欺だとすぐにわかるんだけどね。
何かを決める前に、友達や家族に相談したら良いのに。冷静な第三者なら、話がおかしい事に気づけるから。
被害者は相談する相手がいない孤独な人が多いのかね??
上記コメントの様に、「普通に考えたらお金を払う前におかしいと気づく」といったような、手厳しいコメントが多かったです。
実際問題、バイトの面接に行ったのに、逆にお金を払わされるというのは、普通に考えたらおかしい話です。
現在はかなり狡猾な詐欺手口も増えてきていますが、今回の手口がかなり分かりやすい部類です。
上の様な厳しいコメントが多くなるのも頷けます。
ただ、2022年4月から成人年齢が引き上げられたことが、こういった事件の後押しをしてしまっているという現状もあるようです。
現在、成人年齢引き上げにより、18歳以上でも保護者の同意なしに契約を結ぶことができるようになりました。
今回の事件あった被害者も19歳の女性です。
まだ社会経験の乏しい、若い世代の人間が詐欺師に狙われやすくなっているようです。
特に若い世代の人は自分だけで判断せず、第三者に相談してから決めるなどして、詐欺被害に遭わないようにしてもらいたいですね。
スリーファイブプロモーション、押収されたマニュアル公表!
スリーファイブプロモーションがレッスン契約詐欺(オーディション商法)で使っていたと思われるマニュアルが公表されました。
最初の方は、「志望動機を聞く」や、「エキストラをしての注意点」などエキストラのバイトに応募した人に向けての普通の説明の流れが書いてあります。
ただ、最後の項目には「本題《オーディションへの勧誘》」という文字がはっきり書いてあります。
あくまでも最初の部分は信用させる目的として、それっぽい面接の流れをやっておいて、本題はこちらのオーディションの勧誘ということですね。
中に「才能がありそうな人や、意欲のありそうな人に対してだけ誘っていることです。」という文面があります。
「才能がありそう」と言われて嫌な人はいません。
ましてや芸能人になりたい人なら、一番嬉しい言葉じゃないでしょうか?
そういった言葉を巧みに使って、勧誘していたのでしょう。
さらに、手書きのメモも公開されました。
中には「大手」や「映画」、「養成所」などの言葉が書かれています。
他にも、細かい数字等も記入されています。
これは話に信憑性を持たせるための設定集みたいなものでしょうか?
多くの人を騙すために、かなり綿密に面接の流れや、設定を作っていたことが分かります。
その労力をなぜ正しい方向に使えなかったのでしょうか?
その他、新たに「K-power entertainment」や、「555エージェンシー」などの会社名も使って、同様の詐欺を行っていたとの情報も出てきました。
被害の範囲はさらに広がりそうです。
また新たな情報が入り次第追記・更新していきます。