2023年2月9日、日本各地で起きた集団強盗事件の主犯格とされる「ルフィ」こと渡辺優樹容疑者が、フィリピンから日本に強制送還されました。
同時に、同じく集団強盗事件の主犯格の1人小島智信容疑者も送還。
2月7日にはすでに、今村磨人容疑者、藤田聖也容疑者も強制送還されているので、これで主犯格とされている4人全員が日本に戻ってきました。
全員すでに逮捕されています。
ここにきて、新たに事件の内容や、フィリピンでの様子などが分かってきたので、詳しく見ていきたいと思います。
渡辺優樹容疑者の生い立ちや素性について詳しく知りたい方はこちらをどうぞ↓↓
目次
渡辺優樹容疑者、飛行機内で逮捕
2023年2月9日午前4時45分、渡辺優樹容疑者、小島智信容疑者を乗せた旅客機が羽田空港に到着しました。
渡辺容疑者は黒いパーカー姿で、フードを被っていました。
後に続く小島容疑者は白いTシャツ姿です。
他国で逮捕ができないため、二人は日本の領域内に飛行機が入った日本時間の午前2時半前に、機内で逮捕されました。
逮捕容疑は特殊詐欺事件に関与した窃盗の疑いです。
その後、二人は午前6時10分過ぎに警視庁渋谷署に移送され、取り調べを受けたとのことです。

引用:TBS NEWSDIG
警視庁では今後、連続強盗事件との関連性についても調べていく方針です。
フィリピンやタイでは「オレオレ詐欺」も?
今回、摘発された集団強盗事件の前にも、犯罪を行っていました。
渡辺優樹容疑者を含む、リーダー格4人は2017年頃から特殊詐欺(主にオレオレ詐欺)を行っていたとのこと。
渡辺容疑者らはフィリピンを拠点にしていたことが大々的に報じられていますが、2017年頃はタイでも特殊詐欺の指示を出していたとのこと。
タイとフィリピンを行ったり来たりして、摘発を逃れていたと見られています。
渡辺容疑者らは現地から日本への電話でオレオレ詐欺を働いており、詐欺の被害総額は60億以上と言われています。
これだけ多額のお金を騙し取ることができたのは、個人の資産や家族構成などの情報がかかれたリストを持っていたことが大きいとされています。
そういうリストはドラマだけの話かと思ったら、実際にあるものなんですね。
非常に恐ろしいです。
特殊詐欺を行っていた頃、渡辺容疑者らは36人にもなる特殊詐欺グループを作っていました。
2018年頃はフィリピンの廃ホテルの一室を拠点とし、オレオレ詐欺を行っていましたが、2019年の11月にフィリピン警察によって摘発されました。
その際、多くのメンバーが日本に強制送還されましたが、妻帯者であった渡辺容疑者らは後回しにされ、収容所に送られることになったそうです。

引用:Yahooニュース
上の写真は渡辺容疑者の妻を名乗るフィリピン女性です。
もしかしたら、日本に戻されたくない渡辺容疑者に雇われた女性かもしれませんね。
王様の様な収容所生活
ここで一つ疑問が湧きます。
渡辺容疑者らは2019年にフィリピンの収容所に入れられています。
それなのに、それ以降の事件にも関与しています。
なぜなのでしょうか?
捜査関係者は以下の様な証言をしています。
4人が送還直前までアジトにしていたフィリピン・マニラにある入国管理局の収容所は賄賂が横行しており、渡辺容疑者らも強盗などで集めたお金で職員を買収。
スマホやパソコンの持ち込みはもちろん、出入りも自由の超VIP待遇で王様のような扱いだったそうです。
フィリピンの収容所は賄賂が横行していたということ。
お金を大量に持っている渡辺容疑者らは、職員を買収して、好き勝手やっていたようです。
さらに、収容所に居ればフィリピン警察に捕まりにくいとあって、むしろ最高のアジトと化していました。
2019年7月には日本の警察も渡辺容疑者らに逮捕状を出す動きもあったようですが、日本とフィリピンの間には「犯罪人引き渡し条約」が結ばれていないことを理由に、逮捕されませんでした。
その時に強制的にでも逮捕できていれば、強盗事件や、東京の90代女性が亡くなることもなかったと思うと残念でなりません。
渡辺容疑者が日本に帰ろうとしていた時期もあった?
フィリピンの収容所で王様の様にやりたい放題していた渡辺容疑者らですが、それも長くは続かなかったようです。
とあるフリージャーナリストの話によると、2021年4月頃、渡辺容疑者がSNSを通じて「フィリピンの収容所に長きにわたって拘束されて困っている。警察や外務省に働きかけて自分を帰国させてほしい」と連絡してきたということです。
渡辺容疑者らに一体何があったのでしょうか?
オレオレ詐欺で逮捕されてから、詐欺集団は崩壊。
人数が集められず、それまでの様には稼げなくなったということです。
収容所の職員への賄賂も日増しに高額になっていったとのこと。
さらに追い打ちをかけるように、フィリピンでもコロナウィルスが猛威を振るいました。
衛生面で劣悪な収容所にいては命が危ないと考えたようです。
日本に帰れば逮捕されることは間違いありません。
それでも、命が無くなるよりはマシと考えたようですね。
しかし、コロナウィルスの影響で、渡航制限が発令され、渡辺容疑者らは日本に戻ることができなかったとのことです。
そんな中、渡辺容疑者らは2021年夏ごろから新しい「仕事」として、強盗の指示役をやり始めました。
前述した個人情報が載ったリストを使い、50件以上の強盗事件の指示を行っていたと言います。
そうして、新たにお金を稼ぐ方法を見つけ、コロナも収束してきたことで、日本に戻る気持ちは無くなったようです。
その後、2023年1月19日に東京都狛江市の住宅で90歳の女性が強盗に襲われ亡くなる事件が起きました。
この強盗を指示したのが、渡辺容疑者らだと見られています。
この事件をきっかけに、日本の警察が渡辺容疑者らリーダー格4人の強制送還に本腰を入れることになりました。
渡辺容疑者らは現地の妻達に、「渡辺容疑者に暴力を振るわれた」と偽の告訴をするように仕向け、裁判を起こし、強制送還されないように抵抗しましたが、裁判所が告訴を棄却。
日本に強制送還されることになり、2月9日無事逮捕されました。
しかし、こうして見ると、日本の警察は随分前から渡辺容疑者らの犯罪を認識しており、本人達も帰ってくる意思があったにもかかわらず、こんなに時間がかかってしまったことは、警察の怠慢だと言わざるを得ません。
渡辺容疑者や収容所に対しての世間の声
渡辺容疑者やフィリピンの収容所に対する世間の声は、どんなものがあるのでしょうか?
一部ピックアップしてみました。
これは収容所ではなくホテルだよ。 カネさえ払えばだけど、これがフィリピンだけではなく海外の収容所の現状だろうな。
確か「世界まる見え」だったと思うけど、そこでフィリピンの刑務所の実情があって、刑務官が「カネさえ払えば、相手を殺してあげる」「もっと良い待遇にしてやる」ってという場面があったけど、それを思い出した。
テレビで海外の刑務所で賄賂が横行している酷い状況を見たというコメントです。
これが、フィリピンだけじゃなく多くの国で行われているということみたいで、ゾッとしますね。
今後も似たような事件が起こる可能性があることを考えると、色々難しい問題はあると思いますが、他国で犯罪を犯した日本人は、なるべく早く日本に強制送還できる仕組みを作る必要がありそうです。
アシがつかんように、定期的に拠点をかえてたんだな
でもTV番組以下の把握能力が警察
そもそも振込詐欺系おかし過ぎる。
ヤクザの収入源なんで、これは上のほうで買収された奴が居るんでは?
「アシがつかないように、拠点を変えていたんだろう」という意見に対して、「警察の把握能力が低い」としながらも、「警察上層部に買収された奴がいるのでは?」という意見がありました。
可能性は十分ある気がします。
警察も早い段階で渡辺容疑者らの動きを把握していたようですが、色々と理由をつけて逮捕を先延ばしにしてきました。
死者が出て初めて本格的に動き出した警察。
今回はあっさり強制送還できた所をみると、もっと早く日本に戻せたんじゃないでしょうか?
これは、警察内部に買収された人間がいると疑われてもおかしくないです。
今後の捜査でしっかり罪を暴いて、正しい罰を下せなければ警察の信用はなくなってしまうでしょう。
また、新たな情報が入り次第追記・更新していきます。
↓↓関連記事↓↓