TBS連ドラ初主演の広瀬すず
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本格ラブストーリー初挑戦の永瀬廉
最旬な2人が初共演!さらに『オレンジデイズ』以来19年ぶり・・・
脚本・北川悦吏子が今の時代に贈る
“青春ラブストーリー”の集大成
というふれこみのもと、放送された
TBSドラマ「夕暮れに、手をつなぐ」。
21日に放送された最終回では、
視聴率6.4%をマークし、SNSでは
美しすぎるキスシーンに「破壊力やばすぎ」と反響が集まったとのこと。
と、言いたいところですが…!
リアルタイムで見ていたTwitterでは好評な意見が目立つ中、
yahooニュースや、他の配信サイトでは辛辣な評価が目立った模様。
ところ変わればいろんな意見があるようです。
ドラマの中身以外でも、いろんな火種があがっていた北川さんの今作品。
早速、見ていきましょう。
九州の片田舎で育った浅葱空豆〈あさぎ そらまめ〉(広瀬すず)は、
幼馴染みの婚約者を追って上京した先で、
音楽家を目指す青年・海野音〈うみのおと〉(永瀬廉)と運命的で衝撃的な出逢いを果たす。
それっきり、もう一生会うことはないと思っていた2人だったが…。「とっくに恋に落ちているのに、なかなか恋が始まらない」
不思議な運命の巡り合わせから、空豆と音は共同生活をおくる事に。
それぞれの恋を見つけていく2人。
そんな中、空豆は「人生が大きく変わるかも」と思える、心沸き立つ夢の種に出会い…
相関図
https://twitter.com/mari_fortepiano/status/1635933391857274881
①物議をかもした主人公「浅葱空豆」の名前
広瀬すずさんの役名「浅葱空豆 (あさぎそらまめ)」は
北川悦吏子さんの娘さんが、
写真家として活動していた時に使っていたペンネームだったことを
北川さん自身が、Twitterであかしています。
北川さんの過去のブログでも
写真詩集「恋をしていた。」でお嬢さんの「あさぎ空豆」さんと二人で
本を作ったことを綴っています。
17歳の女の子、「あさぎ空豆」は、実は私の娘です。
御存知の方は御存知と思いますが、そう、あの、のんちゃんです。ふたりで遊びで、写真と言葉を、facebookに挙げていたら
いくつかの出版社の方が、それを見つけて声をかけてくださいました。
本にしませんか?と。引用:「恋をしていた。」(5)「あさぎ空豆のこと。など」 | 北川悦吏子オフィシャルブログ「でんごんばん」Powered by Ameba (ameblo.jp) 2015.06.21
当初より明かされていましたが、
一度「自分の娘の名前をドラマ内で連呼させているのかぁ…」と思ってしまうと、
作品に浸り切れない方もいたようです。
https://twitter.com/Blood_in_Street/status/1597063353540947970
浅葱空豆って北川娘のペンネーム?らしいんやけど相変わらず公私混同やばー。
— ヤヤピティピー (@mechan_mina) November 28, 2022
朝ドラ「半分、青い。」の時にもあったこのくだり…
すずめが出産延ばそうとしていた12月24日は脚本家の誕生日、そして娘の名前は「花野(かの)」だけど、脚本家の娘の名前は「野々花(ののか)」なのよね…流石に「北川悦吏子物語」という私物化が過ぎませんかね…私達朝から何を見せられてるの…? #半分青い
— じょー🌟4yは静かに暮らしたい (@joe_1125) July 27, 2018
これだけ多くの脚本を書いていると、
本筋に差しさわりない部分の設定などは
いちから考えるのが大変だから(ある情報使った方が早い)というなのか、
自分のパーソナルな情報を忍ばせたいから、かどうかは
北川さんのみぞ知る、ですね。
とは言え、公式サイトのインタビューでは
このように答えています。
「ただ、これだけ脚本を書いているとキャラクター名も二巡目に入っていて。
今作の響子(夏木マリ)と
『Beautiful Life ~ふたりでいた日々~』(TBS)の杏子(常盤貴子)は、
漢字も由来も違いますが同じ名前ですね。
ただ響子には『めぞん一刻』の管理人・音無響子が時を経て
こんな風になっていたらいいなという願望を込めたりもしました」と遊び心を覗かせた。引用:https://www.tbs.co.jp/yugure_tbs/interview/interview01.html
母親役・松雪さんのビジュが北川さん寄せ
ドラマ「夕暮れに、手をつなぐ」広瀬すずの母役は松雪泰子、「大切に演じたい」 pic.twitter.com/6idnm0Dlvy
— . (@gnfj79g) January 31, 2023
『夕暮れに手を繋ぐ』の松雪泰子のビジュアル、北川悦吏子のコスプレか?w pic.twitter.com/VzeRToGa7A
— 渡辺薫 (@starressblue) February 3, 2023
そもそも浅葱空豆って名前が娘さんのペンネームだからそりゃ松雪さんのビジュは自分に寄せるよな〜と……いやどんな世界観よ
— ゆちゃん@ドラマ (@yu_t_kt) January 31, 2023
制作発表の際にはこんな一幕も…
やっぱりな。ブランチの後、制作発表記者会見に向かうんだろうなって思ってたよ、北川悦吏子もおめかししてポスターと写真撮ってる写真載せてたからそうだろうなと思ってた。"そんなのある!?私呼ばれてないよ!?"的なツイートしてたからさ、夕暮れスタッフが気遣って急遽呼んだんかな? pic.twitter.com/0giopsPZwN
— ぽっぽ (@DG8ywHOUZFX7hFI) January 14, 2023
北川悦吏子さんさ〜、制作発表の場で演者を差し置いてセンターに陣取るのに、批判の矢面に立つことは拒否してブロック祭りってなんなんだよ
— ともまる。 (@__rnrnmrn_) January 19, 2023
制作発表時に、役者を差し置いた(ように見える)形で
センターにいたことも話題になりました。
(これは、さすがにスタッフ側の配慮によるものでしょうが…)
賛否両論だった「夕暮れに、手をつなぐ」
空豆の突飛ななキャラに合わせているのかもしれないが、
行き当たりばったり過ぎる脚本で、脚本家が思いつきで書いたの?
と感じるくらいだった。 幼馴染のフィアンセと結婚のため上京、
しかしフラれたと思ったらすぐ大家の息子と婚約?(あの話はなぜ必要だったのか)、
次には突然ファッションに目覚めて天才扱い
(母は有名なデザイナーだけど上京するまで空豆が九州で何をして生きてたのかは謎)、
母と和解しパリに旅立ち3年後にあわずに帰国、、、
主役の二人は魅力的で映像もすごく綺麗、音楽も良かったけど、
もう少し視聴者が共感できる脚本にしてほしかった。
描きたい場面ありきであとから脚本をくっつけたかのような?
広瀬すずさんの生命力あふれる表情にただただ魅せられて最終回まで見ました。引用:https://news.yahoo.co.jp/profile/comments/16794562919419.4f11.00041
素晴らしい役者!!
広瀬すずと永瀬廉
このドラマはこの2人のために書き換えて作られたという北川悦吏子さんの言葉、ここにきて本当だったと尊敬する。
最後の花火からのラスト5分で名作。#夕暮れに手をつなぐ— supercat (@Nrn52502451) March 14, 2023
https://twitter.com/hn2422/status/1615357420922081280
自分の TLの実況チラ見しただけでも半青&その後の民放ドラマの要素を混ぜて同じパターンの繰り返しなんだなと把握できるのすごいww
「登場人物皆北川悦吏子」的な。更に娘と大好きな岩井氏を当てはめて、境界線グッダグダのやつ。古い価値観のまま。
もうそれしか描けないんだよね大先生。(知ってる)— maple (@HgSakura) February 7, 2023
「夕暮れに、手をつなぐ」の第一話を観た。北川悦吏子さんの脚本が古いとか偶然の出逢いが多過ぎて設定が昭和とか色々言われてるけど、そういうドラマを期待してる人もいるんじゃないかな、僕みたいに。映像綺麗だったし、何よりすずちゃん可愛かったし。 pic.twitter.com/fTFGVmHmN9
— 大村賢吾 (@KEN5ponchang) January 28, 2023
古いとか新しいとかリアルとかリアルじゃないとかのものさしが私にはないのでそこらへんはよくわからないけど、北川悦吏子さんが描く夢と恋の距離とか言葉にはいつも何かを思い出したり頑張りたくなったりするので今回も好きでした。#夕暮れに手をつなぐ
— どらみちゃん (@drami_24) March 21, 2023
まず始めに、撮影お疲れ様でした。こんなにハマったドラマ久しぶりです! 音と空豆の二人の成長を見れてる気がしました。 広瀬さんと永瀬さんが役で良かったと思います。
そして、北川悦吏子さん。素晴らしい脚本ありがとうございました! 初めて北川さんの脚本のドラマを見させていただきました。— 柚希 (@yuzuki_abd) March 21, 2023
同じく北川悦吏子脚本の『ウチの娘は、彼氏が出来ない!!』では、「神保町にはブスしかいない」という酷い台詞もあった。
『夕暮れに、手をつなぐ』でより浸透したけれど、北川悦吏子完全に時代に取り残されてるんだよな。
同年代の三谷幸喜や坂元裕二のような柔軟さが欠如してる。 pic.twitter.com/m63lTaUhBq— suzu (@nezimaki49081) January 18, 2023
若い子知らないだろうけど北川悦吏子の全盛期マジで凄かった。今センス古いけど。今の聴覚障がいドラマは字幕が当たり前だけどそれを始めたのが北川悦吏子で。昔は『字幕は読んでくれない』という理由で手話を誰かが声出して通訳してたんだけど『リアリティがない』と字幕にこだわったのが北川悦吏子。
— ぬこ (@mv201905) January 24, 2023
久遠と空豆の会話は、北川悦吏子さんの心情であり、
このドラマを通して言いたいことだったのだろうと思いました。
自分の創作活動が、楽しいだけじゃなく戦いだったと。
急に3年間をすっ飛ばして空豆の「創作の翼が折れた」というのも、
自身のことを言いたいのだと思いました。
近年は視聴者の期待に応えるのが困難だったのでしょう。
今後お休みされるとのことで、長い間お疲れ様でした。引用:https://news.yahoo.co.jp/profile/comments/16794391218774.f6e6.00039
90年代から大ヒットドラマを生み続け…そして今
今作の「夕暮れに、手をつなぐ」について、
インタビューで北川さんはこう答えています。
”ひとつ屋根の下で男女がやむを得ず一緒に暮らし始める、ということついて、
90年代の大ヒットドラマ「ロングバケーション」を思い出す”とインタビュアーが言うと
そうですか?でもこれはふたりが夢を追うお話なのです。
ラブストーリーも進みますが、意外な展開が待っていたりもします。
過去作にはない、いろいろな手立てを考えました。
ロンバケのような二人きりの同居にせず、二人が住む家に家主を置いています。
やや風変わりで実は資産家の役は、夏木マリさん以外あり得なかった。
と、過去作とはまた違ったパターンを
取り入れている作品だと答える北川さん。
また、「時代性や、登場人物と自分との年齢差に
ギャップを覚えることはあまりないですか?」という鋭い質問に対し、
それはまったくないです。
いつも私自身の心の中にある何かを引っ張り出して書いています。
時代性を凌駕する自分の個性こそが、皆さんに“北川ワールド”と評価していただいていると思うから。
古い、とか新しいとか人は言うけれど、人の感情って古かったり新しかったりしませんよね?
どの時代に生きた人の感情も、人間だったら理解できると思っています。
と答えています。
北川悦吏子の凄さとは
何かの講座で「シナリオライターの北川悦吏子さんの素晴らしい所はミーハーな所」って言っていたのが未だに心に残ってて、大事にしてる。支部でチャンネル系が流行り出した時、これが小説?って思ったけど「いや流れに乗れ。この形式でしか書けない、小説読みが納得するものを書け」って思いなおした。
— きゅーび (@9bee_16) September 8, 2020
「夕暮れに、手をつなぐ」は
主人公の浅葱空(広瀬すず)と、海野音(永瀬廉)がすれ違い様にぶつかった弾みで
ワイヤレスイヤホンを落としてしまうところから始まります。
イヤホンが入れ替わっていることに2人はすぐには気がつかず、
のちのち2人とも同じ曲を聴いていたということがわかり、
そこから一気に物語が展開していきます。
この現代ならではの「ワイヤレスイヤホンがもたらす出会い」を考えたのも、
自身でもAirpodsを愛用している北川さんだと言います。
また、最近話題の「ヨルシカ」に興味をもったり(インスピレーションを受け、ドラマタイトルにも影響)
Twitterで常に発信したり、視聴者と闘ってみたり…。
良くも悪くも「ミーハー」で、「エネルギッシュ」で、「猪突猛進」で「一生懸命」で、
それこそが北川さんらしさ、なのではないかと思います。
まさに主人公気質。
それこそが、主人公に自分を投影し過ぎなんや!と言われてしまう所以ですが…
時代性のあるものを柔軟に取り入れながらも
決して北川さんらしさを損なうことなく、
ドラマ放送中にいろんなところで物議を醸すことも含めて
脚本家・北川悦吏子の手仕事のうちなのでしょう。
もちろん、賛否両論あると思いますが。
終わりに。
たとえ時代が変わっても、
「その時代性を凌駕する自分の個性こそが自分らしさ」だと
自分自身で言い切ってしまえるところこそが脚本家・北川悦吏子さんの凄さなのかもしれません。
最近では、奇想天外な設定のドラマが増え、面白いストーリーを書く若い脚本家さんも増えました。
しかし、見た瞬間に良くも悪くも「出たー!!これぞ北川節!!」となることこそ、
唯一無二の作家性なのかもしれませんね。